「まちづくりとひとづくり part 2 −名大建築60年」
申請代表者名 荒木 慶一(環境学研究科 教授)
本事業は、名古屋大学建築学教室が1999年から毎年開催してきた市民向け講座「まちとすまいの集い」の25回記念であり、かつ、本年が名古屋大学建築学科創設60周年に当たることから、その記念事業として開催したものです。事業は、市民や建築界への研究成果・教育成果の還元をはかるべく,これからの建築界を担う若手人材の育成の一環として高校生と建築を学び始めた学内の学部2,3年生を主な対象とした行事「第一部 フィールドセミナー・建築の魅力を伝える名古屋大学東山キャンパスの建物」と、建築を学んだ同窓生が社会で活躍する姿や,彼らが携わった具体的な建築作品を紹介する講演座談会「第二部 建築の魅力を創ってきた名大建築60年」の2つの行事をおこないました。開催にあたり、全学同窓会から部局支援事業としての支援を受けました。
第一部は、高校生やその保護者、また、建築に関心のある市民、さらに同窓生の合計26名が参加しました。参加者は4班に分かれ、豊田講堂、博物館(古川記念会)、ES総合館、減災館の4棟を巡りながら、それぞれの分野の専門家である建築学教室の教員から建物のすばらしさについて説明を受けました(写真1)。参加者は、「門のないキャンパス」の魅力をはじめ、普段は入れない豊田講堂の特別会議室から見えるキャンパスの風景などいろいろな建物の魅力を堪能しました。参加者からは、「キャンパスの素晴らしが分かった」「いい建物があることがわかった」という感想が寄せられました。
第二部は、建築学教室のOG/OB合計7名(いずれも学外者)が、それぞれ卒業・修了後の活動を紹介したのち、大学での教育と社会に出た後の活動との関係を紹介し、最後に、現役生へのメッセージ、さらに教員への希望が出されました。「大学で受けた授業が就職してすぐに役立つわけではないが、しばらくしてから役立つことがあった」という指摘、さらに、「OG/OBと現役学生の意見校の場を設定してほしい」という希望が出されました(写真2)。参加者は67名でした。参加した現役学生からは、「OG/OBが多方面で活躍していることがよく分かった」という旨の声がありました。