活動内容

ホーム»活動内容/支援事業/令和6年1月末締切分»

支援事業

名大ものづくり教育における優秀な学生と成果物の米国内アピールプロジェクト(ノースカロライナ州立大学との交流協定締結40周年記念事業の一環として)

1. 申請代表者名

原 進 (大学院工学研究科(航空宇宙工学専攻)・教授)

2. 事業の期間または行事等の開催日

2025年1月1日〜2025年12月31日(米国訪問はこの期間内の6日間程度)

3. 支援を受けようとする活動の概要

名古屋大学(名大)を含めて,従来の工学部機械工学系の実験教育の多くは,4種類の力学や制御工学について各講義授業における理論に特化する実験内容を提供していた.一方,産業界における実際のものづくりでは複数の理論が複雑に絡み合う過程が常識で,かつ計算機援用による解析・設計,3Dプリンターによる加工・試作等も不可欠である.そこで名古屋大学と岐阜大学では,複数の力学と制御工学を摺り合せながら一つの目的を達成し,3Dプリンターや関連ソフトも使いながら図1のような飛行ロボットを設計・製作・試験することで,機械航空工学を総合的に学習する授業を2019年度より開始した(名大側科目:工学部機械・航空宇宙工学科3年生必修科目「設計製図第3」の内の「飛行ロボットテーマ」).2021年度からは毎年9月に両大学合同競技会「東海クライマックスシリーズ(CS)」を開催することで両大学学生の幅広い考察の実施と相互の教育内容改善を行っている.


図1 飛行ロボットの例

一方で,名大には様々な短中長期の留学・学生交換プログラムがある.我が国製造業の一大拠点にある大学として,米国大学からの我々の受入プログラムへの関心は高い.一例として本年度の6週間の受入プログラムでも定員の2倍の応募があった.米国大学の中でもノースカロライナ州立大学(NCSU)は名大の米国における戦略的パートナーシップ大学であり,学内に名大米国事務所,近隣に関係企業であるNU Techも設置されている.そして,2025年は名大がNCSUと初めての公式交流協定を締結して40周年の節目にあたる.現在,国際本部においても40周年記念行事が計画されており,その一環として名大の特徴あるものづくり教育の成果を米国内でアピールするプロジェクトとして本事業を提案する.


図2 東海クライマックスシリーズ2024のポスター

そこで,飛行ロボットを題材とした名大ものづくり教育の国際化を図るべく,本年度の東海CS2024(9月20日に岐阜市「ふれ愛ドーム」にて開催決定,図2)名大内最上位チームの代表学生1名をNCSUに派遣し,現地で実演を行うとともに,この教育プログラムに関するプレゼンテーションと議論を行う米国渡航を企画した.なお,現在NCSUの電気コンピュータ工学科(ECE)では4年生向けECE Senior Design Projectの一テーマとしてFlying Robot Projectのスタートを計画しており2024-2025年学期に開始されていれば,NCSU学生チームとの初の日米競技会の開催も期待できる.同時に,派遣学生と引率若手中堅教員(教員は別予算で渡航)にはSenior Design Projectなど現地のプロジェクト型教育を見学してもらうとともに,日程に余裕があればホンダエアクラフトカンパニー本社(ノースカロライナ州グリーンズボロ市,ホンダジェット製造工場)の見学も可能である.帰国後には渡航成果を名大内で報告してもらい,名大ものづくり教育の一層の国際化に資するようにする.

4. 全学同窓会の理念との関連

本事業で実施する,産業界でのものづくりを意識して取り組んでいる教育活動での優秀な成果を上げた学生と成果物の米国内でのアピールは,全学同窓会理念に基づく活動3にある「学術研究、教育および学生の支援を行い、国内外で指導的役割を果たしえる人材の養成を通じて、人類の福祉と文化の発展ならびに産業に貢献する。」の下線部の内容に直結している.このような事業を米国内唯一の戦略的パートナーシップ大学であるNCSUとの交流締結40周年記念事業の一環として実施することは大変意義深い.

このページの最初へ

Copyright © NAGOYA UNIVERSITY ALUMNI ASSOCIATION. All Rights Reserved.