宇宙教育活動の推進
1. 代表申請者名
松浦健人(工学部物理工学科材料工学コース3年)
2. 事業の期間または行事等の開催日
2017年10月〜2018年3月
3. 支援を受けようとする活動の概要
名古屋大学宇宙開発チームNAFTは「宇宙をより身近に」を理念に掲げ活動している団体である.スペースバルーンやロケットなどを用いた宇宙開発プロジェクトから宇宙開発に必要な技術、チームでの作業の経験を得ることで、将来エンジニアリングの分野で活躍することの出来るよう努力している.また、宇宙教育活動を通して、自らの活動や経験の発信を行うとともに、宇宙に興味を持ってくれる人が増えるよう、宇宙の様々な事象についてわかりやすく説明することが出来るように努力している.
今回は宇宙教育活動の推進に対する御支援をお願いしたく考えている.宇宙教育活動の推進のための活動として,NAFTは体験型コンテンツの充実と技術開発活動の宇宙教育活動への還元の二点に取り組む.そして宇宙教育活動の推進を通して宇宙の魅力を発信することで,多くの人たちの科学への興味関心を高め,当該分野の発展へ寄与することを最終目標としている.
NAFTの宇宙教育活動は,バブロケット製作会や宇宙基地デザインのような,体験型のイベントを重視して活動を行ってきた.中でも昨年より行っている成層圏のVR映像を用いた宇宙遊泳の疑似体験は人気コンテンツであり,多くの参加者から感動の声を頂いている.しかしVR機器の数が不十分であるために参加者に対して満足のいく経験をしていただけない場面があった.そこで今回の御支援を通してVR機器の個数を増やすことで,VRでの宇宙遊泳をより多くの人が満足するようなコンテンツにしたいと考えている.
また,同時にスペースバルーンやロケットなどの技術開発活動の充実を図り,宇宙教育活動に還元することも目指している.これまでの活動ではスペースバルーンで撮影した映像を前述したようにVR映像として活用したり,バルーンやロケット開発で得た経験や成果を発表したりしてきた.今後もこれらの活動は継続していく予定であるが,これら活動には高価な機器が必要である.特にVR映像の撮影には360°カメラによる全天周映像の撮影が必要である.また,スペースバルーンとロケットなどの技術開発には経路予測や強度計算などのシミュレーションが必要不可欠であり,高価なPCやソフトほどその信頼性は高くなる.今回の御支援があれば,技術開発で想定される課題のいくつかを解決することができるため,より多くの成果を上げることが期待される.それらの成果を発信することで,多くの人が宇宙に触れる機会を提供することができると考えている.
上述したような宇宙の魅力を発信する今回の取り組みのご支援をお願いしたく考えている.
4. 全学同窓会の理念との関連
宇宙の魅力を外部に発信することは,子供たちの科学への興味関心を高めることに繋がる.これは将来の航空宇宙産業を担う人材の養成に貢献するものである.また,活動で得た成果や知識を外部に発信することは,名古屋大学の声価を高めることに繋がると考える.中部地区では盛んではない宇宙教育の分野でNAFTが先進的な役割を果たすことも期待できる.