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支援事業

新入生版「大人の社会科見学」イベント開催

1. 申請代表者名

林 陽子 (学生支援本部/心の発達支援研究実践センター 助教)

2. 事業の期間または行事等の開催日

令和7年度内

3. 支援を受けようとする活動の概要

名古屋大学に入学する新入生のなかには、慣れない大学生活に戸惑い、新たな人間関係の構築に躓く学生も少なくない。どの部局においても、入学当初の学生生活にうまく適応できず、周囲から孤立してしまい、その後の学内の繋がりが低下してしまう学生が散見される。また、入学後に人間関係がスムーズに構築できた場合であっても、キャンパス外の人間関係には広がらず、働く現場や地域社会との接点が持ちにくい学生も一定数、存在する。

本事業は、全部局の新入生を対象に,学生たちが学内外で人間関係を作っていくための一助として、学生ピアサポーターと共に社会科見学イベントを企画・実施する。

申請者の所属する名古屋大学学生支援本部では、学生生活に苦戦する学生を対象とした古書市巡りのバスツアーを実施したり、かつては、学生を連れて県内の企業への見学ツアーを行ったりしてきた。また、各部局では、新入生の1泊オリエンテーション合宿を行い、学生間の交流を促してきた。そこでは、キャンパス内とは違った声かけや人付き合いが生じやすいため、コミュニケーションが苦手で、孤立しやすい学生にとっても、無理なく人間関係をスタートさせ、周囲になじんでいくきっかけ作りができた。加えて、名大のOB・OGが働く現場に見学に行くことで、卒業生との繋がりから名大生としての自覚が生まれるとともに、企業で働くその迫力や長い時間をかけて共有の目標に取り組む人智結集が学生の心を奮い立たせるなどの効果も生まれた。しかし、このようなキャンパス外交流の効果をねらった新入生支援は、新型コロナウイルスの感染拡大以降、ほぼ実施されなくなっており、学生支援本部でも予算の目途が立たなくなっている。

また、「名大ピアサポーター」は、「学生の学生による学生のためのサポート」を活動理念に掲げた学生支援団体であり、毎年4月に新入生の履修相談会を行うなど新入生支援に積極的である。今回の企画を共に実施することで、学内においても、同じ名大生として先輩と後輩が繋がり、交流が生まれることが期待でき、孤立しがちな新入生の支援のみならず、学生同士の成長と人材育成に繋がりうる。

以上を踏まえて、本事業は、以下の概要で社会科見学イベント(仮称:新入生版「大人の社会科見学」)を実施する。

@ 目的:バスツアーによる社会科見学を通して、新入生同士、または、新入生とピアサポーターの相互交流の促進と県内で働く名大OB・OGとの繋がりの育成

A 時期と場所:令和7年度内に、名大OB・OGが働く企業(例えば、豊橋造船や日本車輌製造)を訪問

B 対象者:参加希望のあった新入生100名程度と名大ピアサポーター


実施に先立ち、参加者には、ピアサポーターと共に、ガイダンスや交流会を実施する。活動終了後は、学生支援本部が実施しているセミナーなどで発表する予定である。

4. 全学同窓会の理念との関連

本企画は,全学同窓会の理念にある国内外で指導的役割を果しえる人材の養成を通じて,人類の福祉と文化の発展ならびに産業への貢献に向けた活動である。社会体験を通した新入生の支援、名大OB・OGとの交流を通した大学への所属の醸成、さらには、学生ピアサポート活動の活性化を目指した、新入生支援、学生同士の交流の場の創出を意図している。とりわけ,新入生の人間関係を広げていくことは、のちの学生生活の適応を左右する大きな要因の1つであり、社会的経験により進路や就職活動への意識づけになることが期待できる。また、本企画は,全学的な見地に立った学生支援の一環として、全学の新入生を対象としており、学生にとって、学部や研究科の垣根を越えて交流ができる機会に繋がる。さらに,本企画の成果を学生相談学会やピアサポート研修会などで発表することで,学内のみならず、地域の基幹的総合大学として,本学の学生支援の取り組みや青年期の課題を広く社会に情報発信できる。以上のことから、本企画の趣旨は,全学同窓会の情報発信と人事交流の理念と合致し,今後の発展にも寄与するものと考えられる。

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