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行事報告

名古屋大学全学同窓会講演会・夕食会
「科学技術の課題と展望」
(講師:M口道成前総長・科学技術振興機構理事長)

名古屋大学全学同窓会第3回講演会が平成28年12月9日(金)に、理学南館坂田・平田ホールにおいて開催されました。全学同窓会と一般社団法人学士会との共同の下に開催され、本学の後援を受けました。学生、教職員、名誉教授、一般市民など約180名の参加がありました。一昨年度の第1回講演会では元駐中国日本大使の丹羽宇一郎全学同窓会副会長に「グローバリゼーションと日本の将来」という題で話していただき、昨年度の第2回には中日本高速道路株式会社(NEXCO中日本)社長(当時)の宮池克人全学同窓会副会長に「高速道路 四方山話」をお話しいただきました。いずれも興味深いご講演で、今回も期待が高まり多くの方に聴講に来ていただきました。

今回の第3回講演会では、講師には本学前総長であるM口道成国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)理事長をお迎えし、「科学技術の課題と展望」と題してお話しいただきました。司会は私が務めました。まず講師紹介があり、続いて渡辺幸重学士会事務局長より挨拶がありました。

M口先生の講演では、パワーポイントで膨大な数量的資料を提示して説得力ある論を展開されました。理科系の各分野における研究論文の被引用回数上位10を国別に整理して日本と先進国と比較し、日本の現状の問題点を明確に指摘されました。特にイノベーションを起こす力が弱っていることが最大の問題であると警告されました。これを克服するためには、「縦割り社会」を克服して研究機関と企業との交流や、国際共同研究ができる環境を、研究費のみならず人材育成を含めて整備することが急務であることを力説されました。それのためには、ハーバード大学のクリステンセン教授が説く勇気と5つのスキルを強調されました。勇気とは、リスクを分析して引き受ける勇気のことです。スキルとは、関連付ける力、質問力、観察力、実験力、人脈力の5つです。勇気とスキルは学習によって身につけることが可能であるという点を強調されました。

講演後の質疑の時間には、本日の講演は政府中枢部に聞かせるべきではないか、M口先生がもう一度名古屋大学総長になったらどのようなことを試みるつもりか、講演で言われた有為の人材は利他の精神がなくてはならないのではないか、などユーモアに富みながらも本質的な質問がなされて、多くの参加者の首肯を得ました。

講演会終了後にグリーンサロン東山において夕食会が開催され、本学役員等を含め39名が参加しました。最初に柴田昌治副会長と松尾清一総長から挨拶があり、続いて佐々木毅学士会理事長の乾杯の発声により会は始まりました。終了近く、岡田邦彦副会長と木村彰吾本学理事の機知に富んだ挨拶があり、和やかな雰囲気の中で、伊藤義人副会長の締めの挨拶がありました。夕食会は、意見交換および親睦を深める場として大いに意義のあるものとなりました。

名古屋大学全学同窓会代表幹事 和 田 壽 弘
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講演会 濱口道成氏

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夕食会 柴田副会長の挨拶

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